18歳で少年院を出た。
子どもを卒業して、
僕は映画監督になった。
2022年4月に成人年齢が18歳に引き下げられたことを受け、大人と子どもの狭間で不安を抱える若者たちを応援すべく製作された青春映画。
ケンカに明け暮れ、少年院に入っていたこともある成田誠は、やることもなく、母親ともケンカして家に帰らずにいた。そんな誠のもとを教育委員会職員のナツミが訪れ、「成人式の実行委員になってほしい」と言う。最初は断った誠だったが、小学生の頃に見ていた夢を思い出し、映画を作れるならという条件で、実行委員になることを承諾する。引きこもりのカケル、インフルエンサーのスイら同級生と一緒に、素人集団で勢いだけの映画制作に乗り出す誠だったが……。
監督:佐藤周
出演:兵頭功海 三原羽衣 黒田昊夢 久田莉子ほか
2024年全国ロードショー/日本/88分
くじらと生きる
命を賭けてモリ1本で巨大なマッコウクジラに挑む、インドネシア・ラマレラ村の人々。壮絶な狩りの背景には、400年に渡り命を繋いできた鯨と人間の魂の物語があった。
インドネシア・ラマレラ村で、伝統の捕鯨を400年間続けながら暮らす人々を捉えたドキュメンタリー。インドネシアの小さな島にある人口1500人のラマレラ村。住民たちは互いの和を何よりも大切にし、自然の恵みに感謝の祈りを捧げ、言い伝えを守りながら生きている。その中で、「ラマファ」と呼ばれるクジラの銛打ち漁師たちは最も尊敬される存在だ。彼らは手造りの小さな舟と銛1本で、命を懸けて巨大なマッコウクジラに挑む。2018年、ラマファのひとりであるベンジャミンが捕鯨中に命を落とした。人々が深い悲しみに暮れる中、舟造りの名人である父イグナシウスは家族の結束の象徴として、伝統の舟を作り直すことを決意。1年後、彼らの舟はまだ見ぬクジラを目指して大海へと漕ぎ出す。ライフワークとして30年間ラマレラ村の人々を追い続けてきた写真家・映像作家の石川梵監督が、2017年から19年までに撮影した映像を基に制作。自然とともに生きるラマレラ村の人々の日常を、繊細かつ臨場感あふれる映像で描き出す。
監督:石川梵
2021年全国ロードショー/日本/113分
俺の音楽は生き続ける
千葉県船橋市立船橋高校に代々受け継がれている応援曲「市船soul」にまつわる感動の実話。市立船橋高校吹奏楽部でトロンボーンを担当する浅野大義は、活発で優しく、まっすぐな性格で、顧問である高橋健一先生に大きな影響を受けながら、青春を謳歌していた。大義は野球の強豪校でもある船橋高校野球部のためにオリジナル応援曲の作曲に挑戦し、作曲の難しさに苦心しつつも高橋先生からの叱咤激励もあり「市船soul」が完成する。その曲は試合で演奏されるとたちまち得点を呼ぶ「神応援曲」と呼ばれるようになる。高校を卒業した大義は、高橋先生のような教師を志し音楽大学へ進学する。しかし、そんな大義をがんの病魔が襲う。大義役を神尾楓珠、高橋役を佐藤浩市がそれぞれ演じる。
監督:秋山純
出演:神尾楓珠、佐藤浩市、尾野真千子 他
2022年全国ロードショー/日本/136分
シングルマザーの母親と反抗期の娘が弁当を通じて交流する様子をつづり
ブログから書籍化もされて人気を集めた同名エッセイを、篠原涼子と芳根京子の共演で映画化。
自然と人情が豊かな八丈島で、次女の双葉と暮らしているシングルマザーの持丸かおり。
幼いころは「大人になったらお母さんと一緒にレストランをやる」と言っていた双葉も、最近ではすっかり反抗期に突入し、生意気な態度で何を聞いても返事すらしない。
そんな娘への逆襲にと、かおりは双葉の嫌がる「キャラ弁」を作り続けているのだが、やがてそのお弁当は、会話のない娘への大切なメッセージへと変わっていく。
監督:塚本連平
主な出演:篠原涼子、芳根京子、松井玲奈、佐藤寛太 ほか
2019年公開/106分/日本
狂言方大蔵流の能楽師・大藏基誠と康誠の実の親子が本人役で映画に初出演し、
伝統芸能をモチーフに
「伝えること」という
普遍的なテーマを描いた人間ドラマ。
伝統ある狂言方の家に生まれた大藏基誠は、幼少期に父と訪れた山の稽古場に10歳の息子・康誠を連れてくる。
基誠はかつて父が自分にしたように息子に稽古をつけるが、康誠は普段よりも厳しさを増した父に戸惑う。
そんなある日、近くに住む少女・咲子が稽古場を訪ねてくる。災害で両親を亡くした咲子は、自分より幼い康誠が懸命に稽古をしている姿に目を奪われる。
監督:土井康一
主な出演:大藏基誠、大藏康誠、鎌田らい樹、坂田明 ほか
2019年公開/72分/日本
オリンピア国際映画祭 最優秀監督賞 受賞
全国高等学校演劇大会で文部科学大臣賞を受賞し、全国の高校で上演され続けている
名作戯曲を映画化
夏の甲子園1回戦に出場している母校の応援のためにスタンドに集まる生徒。
野球のルールも知らない演劇部員の安田と田宮。元野球部員の藤野。
吹奏楽部部長の久住に成績で学年1位の座を明け渡してしまった、帰宅部の宮下。
それぞれが思いを抱えながら、試合は1点を争う展開へと突入していく。
監督:城定秀夫
主な出演:小野莉奈、西本まりん、中村守里、平井亜門、
黒木ひかり、目次立樹 ほか
2020年公開 /75分/日本
元ハンセン病患者の女性が尊厳を失わず
生きようとする姿を丁寧に紡ぐ人間ドラマ。
ドリアン助川の同名小説「あん」を、世界を舞台に創作活動を続ける監督・河瀬直美が映画化。日本を代表する樹木希林をはじめ、抜群の演技力で独特の存在感を放つ永瀬正敏、樹木の実孫である新星・内田きゃら伽羅や、芸歴50年を超えようやく樹木との共演が実現した市原悦子など、豪華キャストで贈る、心揺さぶる作品。
監督:河瀬直美
主な出演:樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子 ほか
2015年公開/113分/日本
劇作家・平田オリザが2012年に発表した小説を、
「ももいろクローバーZ」主演で映画化。
高校演劇部を舞台に、日々の活動を丁寧に描いた
本格青春ドラマ。
地方都市の高校弱小演劇部の女子生徒たちが、元学生演劇の女王だった新任教師の赴任をきっかけに全国大会を目指し奮闘するさまを描く。
メガホンを取るのは、『踊る大捜査線』シリーズなどの本広克行監督。
演劇部を指導する新任教師に『小さいおうち』などの黒木華が扮する。
監督:本広克行
主な出演:百田夏菜子 玉井詩織 高城れに 有安杏果 佐々木彩夏 黒木華
2015年公開/119分/日本
アンジェラ・アキの名曲
「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」をモチーフに生まれた
中田永一の小説を映画化!
元天才ピアニストと噂される音楽教員を演じる、女優・新垣結衣は、自身初の教師役に挑んだ。
同級生の教師ハルコが産休に入ることから代役を頼まれ、東京から故郷の長崎県・五島列島に戻ってきた柏木ユリは中学校の合唱部で顧問を務めることに。かつては天才ピアニストだったと噂され、教師とは思えないぶっきら棒な性格のユリはコンクール出場を目指す合唱部の生徒たちに「15年後の自分」へ宛てた手紙を書くという課題を出す。
その課題に応じた生徒たちがつづる手紙には、15歳の少年少女が抱える悩みや葛藤がつづられていた。
監督:三木孝浩
主な出演:新垣結衣、木村文乃、桐谷健太、恒松祐里 ほか
2015年公開/132分/日本
二人乗り人力飛行機で琵琶湖の空にキセキを描く!
最高の仲間と最高の自分に出会う夏。
笑って泣けてスカッと出来る、
青春エンタテイメント!
鳥人間コンテストに挑む若者たちの青春をつづった中村航の同名小説を、「青空エール」の土屋太鳳主演で実写映画化。
女子大生の鳥山ゆきなは、一目ぼれした先輩・高橋圭に誘われて人力飛行サークルに入部する。
圭先輩との幸せなキャンパスライフに期待を膨らませるゆきなの前に現われたのは、サークル史上最高のパワーを持つ先輩・坂場大志だった。
ヤンキー被れの坂場先輩を一瞬で大嫌いになるゆきなだったが、パイロット班は圭先輩、坂場先輩とゆきなのたった3人だけ。
憧れの圭先輩と空を飛びたいというゆきなの夢は、早くも打ち砕かれてしまう。
監督:英勉
主な出演:土屋太鳳、間宮祥太朗、高杉真宙、池田エライザ ほか
2017年公開/98分/日本
自分らしく生きると決めた。
1985年に刊行された宗田理のベストセラー小説で、1988年に「ぼくらの七日間戦争」として実写映画化もされた作品をアニメーション映画化。原作から約30年の歳月が流れた2020年の北海道を舞台に、新たな「7日間戦争」が描かれる。
いつもひとりで本を読んでいる鈴原守は、隣に住む幼なじみの千代野綾に思いを寄せていたが、綾が1週間後に東京に引っ越すことがわかる。17歳の誕生日をこの街で迎えたかったという綾の本音を聞いた守は、綾や、友人たちが加わり、みんなで古い工場に潜り込み、そこで綾の誕生日までの7日間を、大人たちから逃れながら過ごそうとする。
監督:村野佑太
主な声の出演:北村匠海、芳根京子、宮沢りえ ほか
2019年公開/88分/日本
名声より、わが命よりも大事なもの
「ガンが作れれば、ガンは治せる」という考えから、大正時代の初期に世界で初めて人工的なガンの発生実験を成功させ、ノーベル医学生理学賞候補にもなった山極勝三郎の生涯を描いた人間ドラマ。
結核を患いながら人工ガンの研究にまい進した山極氏の功績と、家族愛や友情、師弟愛、長野県に寄せる郷土愛を映し出す。遠藤憲一が主人公・山極勝三郎の学生時代から晩年までの40年を熱演。監督は『エクレール~お菓子放浪記』などの近藤明男。
監督:近藤明男
主な出演:遠藤憲一、水野真紀、豊原功輔、岡部尚、高橋惠子 ほか
2016年公開/111分/日本
花を咲かせて ふるさとを 山に還したい
山あいの段々畑に花を植え続けた夫婦と小さな村の人たちを追い、2002年から放送されたNHKの人気ドキュメンタリーシリーズ「秩父山中 花のあとさき」を映画化。
山深い村に暮らす小林ムツさんは60歳を過ぎた頃から、夫の公一さんとともに丹精込めた段々畑をひとつずつ閉じていき、そこに花を植えてきた。荒れ果てていく畑を、せめて花を咲かせて山に還したい思いで、毎日コツコツ植え続けた花の数は1万本以上にもおよんだ。暮らす人が年々少なくなる村に、春になるとムツさん夫婦の植えた色とりどりの花が咲きほこる。
監督:百崎満晴
主な出演:長谷川勝彦(語り)
2020年公開/112分/日本